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立教(法)法/経/商/社会系
偏差値 | 71( 5つ星評価 ) |
得点率概算 | 85.2% 766.8点/900点満点 |
偏差値順位 | 全国 81位/2324校( 学部単位 ) 関東地方 43位/785校( 学部単位 ) 東京都 37位/417校( 学部単位 ) |
国公立/私立 | 私立 |
男女 | 共学 |
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【立教大学】 | |
概観 |
■ 大学全体 ◎ 概要 英国国教会(イングランド国教会)を始祖とする会派、米国聖公会(歴代米国大統領の1/4が信者)の宣教師チャニング・ウィリアムズ主教が、1874年(明治7年)に東京・築地に設立した聖書と英学を教育する私塾、立教学校を前身の一つとする日本屈指の伝統校である。ローマから英国に派遣されたオーガスティンの初代カンタベリー大主教着座(西暦597年)からの流れを汲む。大学設立の起源は、米国聖公会の信徒であったマシュー・ペリーの黒船来航と初代米国総領事タウンゼント・ハリスの活動により日本への宣教勧告と学校開設の勧奨を受けた米国聖公会が、1859年(安政6年)に伝道と学校開設、医療活動を目的とするプロテスタント初となる日本ミッションを長崎に開設し、英語教育を開始したことに始まる。幕末から明治にかけて、日本と米国の外交の芽吹の中で誕生し、日米両国の友好の証として歴史を繋いできた。第二次世界大戦前にはSt.Paul's Collegeと変更。現在は正式な英称をRikkyo Universityとするが、今もスクール・ニックネームとして「St.Paul's」が使われる。 戦間期以降、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、法政大学、東京大学、そして立教大学で構成される東京六大学の一校に数えられる。 2001年から、同じ聖公会に属する聖路加国際大学と単位互換制度を開始。近隣の大学で構成するF-Campus(5大学単位互換制度)も開始した。 創立以来、国際性やリーダーシップを育むリベラルアーツ教育を実践しており、2021年時点で、10学部・27学科・8専修・1コース Global Liberal Arts Program (GLAP) を設置。大学院は15研究科を設置している。経営学部と異文化コミュニケーション学部は、入試難易度が高く、看板学部となっている。世界における評価では、質の高い先端的な研究を行う理学部が牽引している。 蔦の絡まる煉瓦造りの歴史的建造物群とガラス張りの近代的な校舎が調和する池袋キャンパスは、都会にありながら緑豊かで、異国情緒ある洗練された美しいキャンパスとして知られている。2012年に開館した池袋図書館は、収蔵可能冊数200万冊、閲覧席数1530席以上を有する、国内の大学でも屈指の規模を誇る図書館である。多様なグループワークに対応可能な学習スペースと充実したICT環境に加え、リフレッシュルーム、テラス席、ソファ席などが設けられており、カフェも併設する滞在型の図書館となっている。芝生広場や中庭も広がる、穏やかで開放的な雰囲気の新座キャンパスは、近代的な校舎のほか、スタジオ棟、体育施設などが点在している。新座図書館は専門書が多く蔵書され、映像資料も充実している。 校友数は2019年時点で21万人を数え、全国および世界に「立教会」と呼ばれる校友組織が広がっている。経済界をはじめ、出版、文学、メディアなど多くの分野で卒業生が活躍している。2016年に卒業生ネットワーク組織「立教グローバル/ローカルキャリア支援ネットワーク(GLCネットワーク)」が発足し、多種多様な業界で活躍する卒業生たちが立教生のキャリア形成支援を行っている。「就職偏差値が上がった大学」ランキングでは全国1位、イギリスの教育専門誌「タイムズ・ハイアー・エデュケーション (Times Higher Education)」による世界大学ランキング2022年版では、国際性において国内私大1位に認定されている。 2020年には、大学院に日本で初となる、AIに特化した人工知能科学研究科を創設した。2022年には、学内の温室効果ガスの排出を2030年までに全体としてゼロにすることを目指し、「カーボンニュートラル宣言」を表明した。 ◎ 国際性、リベラルアーツ教育 米国聖公会が設立した大学であることから、歴史的にも外国人教員が多く、国際的な学風である。1907年(明治40年)には清国留学生のための「志成学校」を築地に設立し、古くから留学生を受け入れた国際交流を行っている。ミッション系大学の特質もあり、創立以来、語学教育に定評があるが、近年、国際化戦略である「Rikkyo Global 24」を推進し、教育プログラムも進化している。英語によるディスカッションやプレゼンテーションなど社会で役立つ実践的なコミュニケーションスキルが身につくプログラムがあり、中でも経営学部・国際経営学科、異文化コミュニケーション学部、GLAPでは全員が海外留学研修を行っている。2013年にはグローバル教育センターを設置し、立教GLP(グローバル・リーダーシップ・プログラム)をはじめ、国際協力人材育成プログラムや海外インターンシップなどのプログラムを設けている。 2014年に、文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援事業」の指定校となる。グローバル化が進展し国際交流が盛んになるにつれ留学生も増え、学内における国際交流と留学情報発信の拠点として、「グローバルラウンジ」を池袋、新座の各キャンパスに開設した。日本にいながら留学生と交流することで、多様な文化に触れ、語学力を高められる施設で、国際交流イベントやワークショップも多く開かれる。専属の国際交流コーディネーターによる留学相談窓口もあり、留学プログラムの情報提供も行う。より幅広い国の学生に対応するためにイスラム圏の学生が主に利用できる、祈りの部屋を設置するなど、施設面でも充実を図っている。国際交流ボランティア制度もあり、来日した留学生の生活サポートを行い、積極的に国際交流を行うことができる環境が整う。 2015年からは、スタンフォード大学の学生と「陸前高田プロジェクト」に取り組んでいる。2016年からは、全学部生が受講できる「グローバル教養副専攻」を開始した。所属する学部学科で修得する専門性に加えて、もう一つの専門性を修得することで、多面的に物事を捉え持続的に考える力を養成するプログラムで、大学が認定する海外学習も行う。3コース21テーマの中から興味・関心あるものを選択し、テーマに沿って体系的に学ぶ内容となっている。中でも2018年には、データサイエンス副専攻が開設され、データ分析、IT技術、統計学、調査理論などを学び、グローバル人材に求められるデータ活用力を身に着けることができる。こうした主専攻+副専攻(メジャー、マイナー)の学部履修形態は欧米の大学では一般的であるが、日本では、同じくミッション系大学の国際基督教大学が履修選択方法の一つとしてメジャー、マイナー(主専攻+副専攻)のプログラムを設置している。グローバル教養副専攻の履修科目は所属学科の卒業単位にも算入でき、修了すると卒業時に修了証が授与され、300以上ある全学共通科目とともに、リベラルアーツ教育が充実化した。また、他学部が開講する専門科目も一部を除き履修可能で、大学全体を通して履修できるプログラムの自由度が高いのが特徴となっている。2017年には、国や地域を超えて、世界で活躍するグローバルリーダーを育成する学部相当のGlobal Liberal Arts Program (GLAP) を設置した。 2021年11月、文部科学省「大学の世界展開力強化事業」において、新規採択分として私立大学で唯一の採択校となった。2014年に採択された「スーパーグローバル大学創成支援事業」を引き継ぐ大学の中核事業として位置づけ、ソウル大学校(韓国)、北京大学(中国)、シンガポール国立大学(シンガポール)のアジアトップクラスの大学と「リベラルアーツ教育」を共同テーマとした大学間国際コンソーシアム "The Asian Consortium for Excellence in Liberal Arts and Interdisciplinary Education" (The ACE) を形成し、国際共同副専攻 (ALIS) を開設する。 海外協定校は、2021年5月現在、世界43か国・地域に及んでおり、米国のコロンビア大学、コーネル大学、シカゴ大学、バージニア大学、英国のケンブリッジ大学、マンチェスター大学、リヴァプール大学、シェフィールド大学、フランスのパリ大学、オーストラリアのシドニー大学、モナシュ大学、ニューサウスウェールズ大学、シンガポールのシンガポール国立大学、中国の清華大学、南京大学など、世界227の大学と259の協定を結んでいる。 ◎ リーダーシップ教育(BLP, 立教GLP) リーダーシップ教育においては、経営学部では少人数の体験・実践的なコアカリキュラムであるBLP(ビジネス・リーダーシップ・プログラム)があり、実際に企業と連携し、企業から提示される課題にチームで挑む中で、プロジェクトの進め方を学び、リーダーシップ力が養える環境となっている。このリーダーシップ教育は、日本初の学部必修のプログラムとして2006年に開始され、インターンシップと同じく、社会体験ができるアクティブ・ラーニングとなっている。ここで培うリーダーシップ力は、これまでの組織内で権限を持つ一部の人が発揮するべきものとされた能力とは異なり、役職に関係なく全ての人が状況に応じて発揮することができるスキルである。質の高い授業と充実した施設環境の中で、能動的で主体性を持った学生が育ち、勉学に本気で取り組む風土となっている。上級生になるとSA(ステューデント・アシスタント)としてプログラムの運営側に回り、下級生へのコーチングや教授のサポートをするなど運営側としての視点も身に付き、相乗効果が生まれている。卒業後に、いかなる企業や組織でも活躍していくことができる力を育成する環境となっている。企業側から見ても、学生(Z世代)の意見を取り込みながら、外部の会社に委託、発注することなく、市場調査を行うことができ、新規事業開発や戦略立案などで企業と社員を活性化させるインキュベーターとなり、産学連携の有効なモデルとなっている。また、社員のリーダーシップ研修の場にもなっている。 立教GLP(グローバル・リーダーシップ・プログラム)は、内外で評価が高い経営学部のBLPのメソッドを全学で展開するために、2013年度に設置された。BLPと同じく、企業や団体の提示するプロジェクト課題に少人数のチームで取り組み、実践的、体系的にリーダーシップを修得できる全学部を対象としたプログラムで、日本語科目のほか英語科目も設けられており、国際性や語学力も高めることができる。英語科目には、グローバル教育センターが指定する海外学習プログラムに参加するリーダーシップ海外体験科目も用意されている。GLPは、今までの受け身の授業とは異なるプログラムで、本気で取り組んでいる人を応援する文化があり、仲間との真剣な取り組みの中で、主体的に考え行動していく力が身に付き、卒業後に様々な業界で活躍する人材を輩出している。 2016年度からは立教サービスラーニング (RSL) が全学共通科目で始まり、NPO、行政、企業等の受け入れ先での体験学習を通じて、リーダーシップ力を磨くプログラムを用意している。延世大学・復旦大学・慶應義塾大学とは「リーダーシップフォーラム」を毎年開催している。 ◎ 奨学金制度、経済的支援 学生の経済的基盤を整え、学費負担を軽減し、学業継続の機会を保障するために、様々な奨学金制度が用意されている。立教大学独自の奨学金はすべて返還不要の給与奨学金で、人物、学業ともに優秀な学生の修学を援助するものとなっている。入学前に申し込むタイプ(入学前予約型奨学金)と入学後に申し込むタイプとの2種類がある。入学前予約型奨学金には、親元を離れ、住居費・生活費で経済的負担が増す、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県を除く全国の高等学校出身者対象の「自由の学府奨学金」と、Global Liberal Arts Program (GLAP) への入学希望者を対象とした「GLAP奨学金」がある。「自由の学府奨学金」の支給額は年額50万円(理学部入学者は年額70万円)で、採用候補者数は一般入試・大学入学共通テスト利用入試枠で約490名と、大きな枠となっており、4年間受給した場合、国公立大学の授業料とほぼ差がない制度となっている。入学後に申し込むタイプの奨学金の中には、経済的理由により修学が困難な学生を支援するための経済支援奨学金や国際化戦略の一環として、学生が積極的に留学プログラムに参加するよう設置された「グローバル奨学金」などがある。 ---- ■ 名称の由来 「立教」の出典については諸説あるが、近年の研究により、最も有力なのは、かつて聖公会の祈祷書(礼拝時に用いる規則書)にあった「立教師」ということばに由来するのではないか、といわれている。この「立教師」という言葉は、ウィリアムズ主教によって訳出された可能性が高い。その他の説として、朱子の『小学』立教篇から採ったとの説、儒学者高愈が註をした「立教法以治人」から採ったとの説、ヘンリー・セントジョージ・タッカーが「立教はセント=ポールズの日本名で、それは『教えの建設』を意味する」と記したとの説。米国聖公会系の学校には全て「守護聖人」が存在しており、St.Paul (SAINT PAUL) =聖パウロは、新約聖書の著者の一人。イングランド国教会ロンドン教区の主教座聖堂は「セント・ポール大聖堂」と聖パウロを記念して名付けられている。ウィリアムズ主教は自ら遠く東洋へ赴いた伝道者として、偉大な聖パウロを守護聖徒と仰ぎ、その名を本学の名に冠したものと思われる。 ■ 建学の精神 校歌に謳われるように、立教学院は自らを「自由の学府」と呼び、基本理念を端的に示すものとして各所で使用している。 建学の精神を表す言葉が「PRO DEO ET PATRIA(神と国とのために)」で、立教大学では、これを「普遍的なる真理を探究し、私たちの世界、社会、隣人のために」と捉えている。「PRO DEO ET PATRIA」は、立教学校設立から約半世紀を経た1918年(大正7年)、築地から池袋への移転を機に、当時総理であったチャールズ・ライフスナイダーが、建学の精神を具体的に表現するものとして定めた立教の「楯のマーク」(現在のオフィシャル・シンボル)の中に書かれている。 ■ 教育および研究 ◎ 概要 リベラルアーツ教育に基づき、グローバルな課題と社会的要請に対応し、広い視野に立って課題を発見・解決できる能力を持った「新しい」グローバルリーダーの育成を教育の中心に据えている。「新しい」グローバルリーダーに不可欠な要素として「柔らかなリーダーシップ」と「グローバルな力」を掲げ、教育プログラムを構成している。「柔らかなリーダーシップ」とは、権限やカリスマ性がなくても、チームをまとめ、活性化させ、仲間の力を引き出すことができる誰もがトレーニングによって持つことができ活躍できる能力と捉えている。「グローバルな力」とは単に英語が話せるということではなく、あらゆる国や人種の多様な文化や価値観を受け入れ、認め、社会全体のために行動できる力としている。これらの力は、遠い異国の地から日本にやってきて幾多の壁を乗り越え、道を開き活動した創立者や宣教師たちの行動力(沿革を参照)そのものを表しており、建学以来流れる教育指針といえる。 米国ニューヨークにある名門コロンビア大学は、ジョージ2世の勅許によってイングランド国教会により設立された立教大学と同じ聖公会系の大学である。構内にはセントポールズ・チャペルも持つ。創立当初「キングス・カレッジ」としての大学の方針を確立する際に、全ての構成員は、宗教の自由の原則にコミットすることに同意している。立教大学の教育方針は、キリスト教精神に基づくリベラルアーツ教育であり、多様性を認め、受け入れる「真の国際人」を育てるグローバル教育を特長とし、 「自由の学府」として、コロンビア大学と同じく、宗教の自由の原則にコミットされている。ウィリアムズ主教は、1867年(慶応3年)、コロンビア大学より神学博士号を授与されている。 立教大学におけるキリスト教学は他のキリスト教系大学にあるような聖職者養成を目的とした神学ではなく、純粋に学問としてキリスト教を研究する宗教学である。したがって信仰の有無は問われない。文学部キリスト教学科では聖書学からキリスト教芸術や倫理学までキリスト教の広範な領域をカバーしており、キリスト教が世界の歴史や文化にどのような影響を与え、受けてきたのかを学び、世界の文化・思想・芸術など、多様な視点から探求することを目的としている。世界人口の約3分の1が信徒とも言われるキリスト教を広く学ぶことができる国際的な学科である。また、全学部生が履修できる全学共通科目では、仏教の世界やイスラームの世界についても学ぶことができる。文学部は大学設立当初に設置された文科をルーツとし、商科から続く経済学部と経営学部とともに立教大学で最も古い。文学部文学科には、英米文学、フランス文学、ドイツ文学といった伝統と歴史ある国際系学問の専修もあり、外国の文学に加え、映画、音楽、芸術、思想など様々な観点から文化を幅広く学べ、国際的な知性と語学力を高めることができる。また、江戸川乱歩記念大衆文化研究センターでは、日本内外の大衆文化研究の拠点として研究成果の公開と社会還元を行っている。 経営学の分野では、経営学部に前述のBLP(ビジネス・リーダーシップ・プログラム)、人材開発と組織開発を推進する人材を育成する。金曜夜と土曜日開講で、社会人も受講しやすい。また、リーダーシップ理論と教育技法を研究する「リーダーシップ研究所」も設置されている。国際経営学専攻は、国際経営分野でのリーダーシップ能力を備える人材育成を目的とする。企業経営の幅広い知識を提供し多角的な視野を養うMBAビジネススクール型の大学院としては、「ビジネスデザイン研究科」があり、ビジネスシミュレーションを通じて戦略的意思決定をチームで探究し、論理的な分析力と事業構想を実現する創造的能力を育成する。社会人が受講できる昼夜開講制である。 非営利・公共分野を研究の主対象とするビジネススクールである「21世紀社会デザイン研究科」は、社会の課題をNPO/NGOなどの公益法人や非営利団体で解決する人材を育成する日本初の大学院専攻である。晩年、非営利組織研究に注力したピーター・ドラッカーが伝える「非営利組織とは、一人ひとりの人と社会を変える存在である。」を体現する人材を育成するためのプログラムといえる。ドラッカーを日本に紹介したのは、立教大学教授を務め、多くの経営者が師と仰ぐ野田一夫である。また、日経ビジネススクールと共同で、大学院生でなくても社会人であれば誰でも受講できる「ソーシャルデザイン集中講座」も開講しており、幅広い学習環境を提供している。 異文化コミュニケーション学部は文化や言語の多様性を理解し、グローバル社会の新しい姿を追究する学部である。外国語で会話する (conversation) だけでなく、他者の行動や心情、文化的背景まで理解し、意思疎通 (communication) する力を身に着け、価値観や意見が異なる中で生じる問題や課題を論理的に把握し、解決していくことができる人材を育成する。ここで培われたコミュニケーション力、論理的思考力、問題解決能力は、国家間、民族間、宗教間などの国際舞台や多文化コミュニティで生じる問題に対処し解決していくだけでなく、実社会のあらゆる場面でも役立つ力となる。企業でもダイバーシティが広がり、多様性を理解し合いながらプロジェクトを進めていく重要性が高まる中、異国の宣教師たちが異文化を乗り越えて作り上げてきた立教大学だからこそ、生まれた教育プログラムといえる。 アメリカ研究の機関として1939年に日本で最初に設立された「アメリカ研究所」は、立教大学の最初の研究所でもある。設立以来、定期刊行物の発行、研究会や講演会の開催に加え、図書の収集・公開を通して日本におけるアメリカ研究を支援している。また、1963年設立の「ラテンアメリカ研究所」は、ラテンアメリカに関する総合的な研究と、研究者、関連分野で活躍する人材の育成を行う。特に「ラテンアメリカ講座」は日本の大学教育に欠けていた社会教育の場を提供し始めた日本における市民講座および公開講座の草分け的な存在で、1964年4月から半世紀以上に渡り開講されている。これは「開かれた大学」として大学教育を広く社会に提供することを早くから目指してきた立教大学の姿勢を示すもので、通年で12科目を開講している。中でも多岐の分野を扱う「ラテンアメリカ論」や語学科目の「ラテンアメリカスペイン語」は毎年多くの受講生を集めている。 上記に加え、社会に開かれた大学として、「科目等履修生制度」を設けており、多くの学部で開講されている科目を履修することができる。1978年には受験生向けのオープンキャンパスを日本の大学で初めて開始した。生涯学習としては、50歳以上のシニアのための「立教セカンドステージ大学 (RSSC)」が設置されている。 法学部は、日本国憲法の制定に深く関わり、憲法学の権威である宮澤俊義が、末延三次らと創設に尽力し、初代学部長を務めた学部である。『平和と秩序への叡智』の探究を教育と研究の基本姿勢とし、法学部創設時の宮澤の思いを受け継いでいる。法学科、政治学科、国際ビジネス法学科の3つの学科で構成され、1978年には昼間部総合大学で日本初となる社会人入試を開始した。学科間の垣根が低いことが特徴で、法学と政治学を一つの学部で学ぶことができる。法学科には、法曹を目指す学生をサポートする法曹コースがある。また、公務員を目指す学生をサポートするために、公務員の職務内容や職業としての魅力を知ることができる講義や、行政が抱える課題に学生自らが解決案を企画、提案するなどの正課科目プログラムが用意されている。OB・OGをはじめとする現職の公務員との交流の場を設けるなどキャリア支援も行っている。2022年4月には、国際ビジネス法学科内にグローバルコースを開設した。 宮澤俊義の蔵書は「宮澤俊義文庫」として立教大学に寄贈され、約9,000冊の旧蔵書は複本として学生たちにも利用されている。図書と共に保管されてきた日本国憲法起草に関する原稿・草案・メモ・ノートなどは、学外も含めた研究者に利用されており、憲法制定にいたる経緯が分かる貴重な資料となっている、ルーツは立教大学の前身の一つである立教学校に遡り、明治期の学校創生期から続く教育の伝統を受け継いでいる。1967年に、社会学部観光学科を設置。この観光学科は、立教大学教授であった野田一夫が設立に尽力し、初代学科長を務めた。1998年には観光学科を改組し、日本初の観光学部と大学院に観光学研究科を開設した。2000年代には、JTB会長の舩山龍二やホテルニューオータニ総支配人であった甲田浩らが教授陣を務めるなど、観光業界の第一人者たちが教鞭を執っている。 観光学部は観光ビジネスや地域振興を創出する人材の育成を目的とするが、グローバル化の中で台湾の高級ホテルと6か月間の長期インターンシッププログラムを設置。2021年には金沢大学と観光産業分野の中核人材育成のため、連携・協力に関する協定を締結した。全米で名門として知られるコーネル大学のホテル経営学部と同様に、卒業生には老舗ホテルや旅館の経営者も多い。特に、日本を代表するクラシックホテルの多くで立教卒業生が経営に携わっている。(立教とクラシックホテルを参照) ◎ 理工学分野 理工学分野では、理学部の研究グループがJAXAのプロジェクトに参画し、小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載したカメラ開発・運用に携わるなど宇宙関連の研究開発を進めている。理学部物理学科には宇宙物理学を専門にしている教員が多く在籍し、「素粒子・原子核」分野と「宇宙物理」の分野では、世界トップレベルの研究を行っている。論文の被引用数も多く、質の高い研究力によって世界における立教大学のプレゼンス向上に大きく貢献している。同年には、理化学研究所や物質・材料研究機構などとの共同研究により「偽造不可能なマイクロ光認証デバイス」を開発したほか、2021年には「金属クラスターを用いた近赤外-可視光変換」に世界で初めて成功し、太陽電池や光触媒の効率を向上させる実用的な光アップコンバージョン材料としての利用が想定されるなど、産業界への貢献が大きく期待される成果を上げている。 また、新型コロナウイルスの変異株の感染メカニズムを解明するため、理化学研究所のスーパーコンピュータ「富岳」を用いたシミュレーションに、理学部の研究グループが取り組んでいる。2020年度には「富岳」の優先的な試行的利用として「新型コロナウイルス関連タンパク質に対するフラグメント分子軌道 (FMO) 計算」を行い、研究成果を公開するなど活躍している。 理学部全体としても、理化学研究所や産業技術総合研究所といった国内トップクラスの研究機関と密に連携を図る「連携大学院制度」を導入している。産官学連携により研究を高度化・多様化させながら、次代の研究者である学生を育成している。 大学院理学研究科では、順天堂大学大学院医学研究科と協定を締結し、医学物理士養成プログラムである医学物理学副専攻を設置している。 ◎ AI研究(人工知能科学研究科) 2020年4月に開設された人工知能科学研究科では、人工知能・データサイエンスを、人文・社会科学を含む全ての学術分野と掛け合わせることで、社会課題の解決やビジネスチャンスを生み出す力を育成する。これまでの技術ではなしえなかった新しい方法で未来を切り拓き、誰もが快適で活力に満ちた社会の実現に貢献することを使命としている。昼夜開講制で社会人が学びやすい。文系、理系、学部4年生、社会人を問わず、学生が集まり、1期生では社会人が約7割を占め、会計士や弁護士、医師、シンクタンク、マスコミ業、金融業、中学校の教員など多様な人材が集まった。 2022年2月から4月にかけて、NTTPCコミュニケーションズと東京電機大学の協力のもと、未来のAI業界を担う大学生・大学院生に向けて、AIの社会・ビジネス実装に関する実践的な「学びの場」を提供するための産学共創イベントである「AIイノベーションアワード2022」を開催した。業界をリードするAI企業による「学生向けAI企業セッション」プログラムに加え、AI企業各社および大学から出題されるテーマに学生が取り組む「ビジネスアイデア&プログラミングコンテスト」が行われ、最優秀賞受賞チームに賞金100万円、優秀賞受賞チームに賞金30万円が贈られた。 ◎ 大学院特別進学制度、5年一貫プログラム 5年で修士号が取得できる制度として、経済学部、法学部、観光学部には「大学院特別進学制度」があり、経営学部と異文化コミュニケーション学部には「5年一貫プログラム」が設置されている。それぞれ、大学院の講義を4年次から1年間受講してから、学部卒業後に大学院の前期課程(修士)を1年で修了する制度となっている。多くの場合、学部入学後に実施される選抜試験を通過することでプログラムを履修することが可能だが、異文化コミュニケーション学部の「5年一貫プログラム」の場合は、学部入学前の入試によって選抜する方式も実施している。 ◎ Global Liberal Arts Program (GLAP) 2017年に開設されたGLAPは、人文科学、社会科学、自然科学など、リベラルアーツを英語で学習し、世界で活躍するグローバルリーダーを育成する学部相当のプログラム。原則英語のみの授業で学位取得が可能となっている。これらは明治期に開設した立教大学校、多くの起業型経営者が師と仰ぐ野田一夫が経営概論を教え、ゼミでは現代産業企業論としてベンチャー企業の育成を教えた。ゼミの授業では、毎週当時のベンチャー企業経営者を呼んで、ケーススタディを行っていたが、その経営者の中には、ソフトバンクの孫正義、パソナの南部靖之、ぴあの矢内廣などがいた。 野田は、当時の大学教授としては珍しく、コンサルタント業を営み、ニュービジネス協議会の初代会長も務めるなど、学生だけでなく当時のベンチャー企業経営者の多くが野田の指導を受けていたのである。授業で行っていたケーススタディもMBAビジネススクールでは一般的な教育プログラムであるが、当時の日本の大学の学部教育においては画期的なものであった。こうしたアントレプレナーシップ(起業家精神)教育は、1980年代初頭当時の日本ではどこも行っておらず、野田の授業は、日本のアントレプレナーシップ教育のさきがけであった。 また、野田は、ピーター・ドラッカーを日本へ紹介した人物としても知られ、立教大学に赴任した翌年の1956年にドラッカーの『The Practice of Management 』を翻訳し、『現代の経営』を出版し、日本の経営者たちに大きな影響を与えることとなった。その後も野田はドラッカーと深い親交を持ち続けた、ドラッカーのいうマネジメントを学ぶことはリベラルアーツを学ぶことに他ならないといえる。 野田が創った立教大学のアントレプレナーシップ教育は、現在の経営学部を中心とする経営学教育にも受け継がれ、若手の起業家を生んでいる。2000年には米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツに名誉博士号を授与し、大学のタッカーホールで立教学院創立125周年記念特別講演が開催されている。 ◎ ドラッカー研究 ピーター・ドラッカー研究では、立教大学教授であった三戸公が1971年に『ドラッカー 自由・社会・管理』を出版し、ドラッカー理論体系を包括的な理論として再構成する画期をなす研究を行った。三戸は、藻利重隆(一橋大学教授)による企業管理論としての最初の体系的なドラッカー研究と、岡本康雄(東大教授)が行った初期のドラッカーにまで遡って探究する産業社会論アプローチに、規範論としての自由論を加えることで、ドラッカー理論は規範・理論・政策という統合的・包括的理論体系の「グローバルな理論」へと展開されていくこととなった。また、三戸は1970年代には、院生たちとドラッカー著作の外書輪読を行い、その成果を1979年に『ドラッカー 新しい時代の予言者』として出版し、近年2011年には『ドラッカー、その思想』を出版するなど、永きに渡り真摯に研究を進めた。 ◎ データサイエンス教育・研究推進 ・ ◇ 社会情報教育研究センター (CSI) :大学内でデータサイエンス教育・研究の中枢を担う社会情報教育研究センター (CSI)では、調査 (Research)・情報 (Information)・統計 (Statistics) という3つのスキルを活用した教育研究活動を行い、「データサイエンス力の高い人材育成」と「データリテラシー高度化支援」を全学的に展開している。統計・社会調査系科目の提供や社会調査士資格取得支援に加えて、統計学習コンテンツ・ソフトウェア開発や調査・研究コンサルティングを行い、さらには統計関連セミナーを開催している。後述のデータサイエンス副専攻への科目提供も行っている。また、既存データの利活用支援として、全国の大学・研究機関で実施された学術的かつ統計分析可能な社会調査データを収集・整理・保存し、「立教大学 社会調査データアーカイブ RUDA(ルーダ)」 として公開するとともに、公的統計情報の二次的利用支援も行っている。 ・ ◇ データサイエンス副専攻 :グローバル人材に求められるデータ活用力やIT技術を身につけることを目的として、社会情報教育研究センター (CSI) が提供母体となり、2018年に開設された全学部生対象のプログラムで、グローバル教養副専攻のテーマの一つになっている。具体的には、日本における調査の仕組みや公的統計の利活用を学ぶ科目群、統計学や調査理論、多変量解析、データ分析実習系科目からなる科目群、さらに英語で展開される科目群で構成され、それぞれの科目群は基礎系科目と先端系科目に分類され修了に必要な単位数が設けられている。 ■ 立教とスポーツ 東京六大学野球連盟に所属する野球部をはじめ、オリンピックや日本選手権など数々の大会で活躍したことから「水泳立教」と呼ばれ、日本水泳界をリードした水泳部。日本サッカーの父、デットマール・クラマーに学び、多くの日本代表と日本代表監督を輩出してきたサッカー部。全日本選手権優勝7回、全日本大学選手権優勝6回のバスケットボール部など、立教のスポーツは輝かしい歴史と伝統を持つ。アメリカンフットボール部も日本のアメフトの歴史そのものといえる由緒あるクラブであり、アメリカンフットボールの普及と1934年の東京学生アメリカンフットボール連盟設立に尽力し、「フットボールの父」と呼ばれるポール・ラッシュ博士によって創部された。1933年には、サッカー部の2代目部長として、チームを関東リーグ1部へ昇格に導いた。 立教のスポーツは長い期間、低迷する時代が続いたが、近年になってスポーツ施設が生まれ変わり、アスリート選抜入試など受け入れる制度も整い、有望な選手たちが入学し、立教大学を胸に世界と戦うための環境ができつつある。野球部は、2017年全日本大学野球選手権で1958年以来59年ぶりに4回目の優勝を飾った。陸上競技では、2018年から「箱根駅伝2024事業」が開始し、立教大学の誇りと伝統校復活のため、強化を進めている。2019年には、剣道部が、第38回全日本女子学生剣道優勝大会で全国優勝し、女子ラクロス部は、第11回ラクロス全日本大学選手権大会で全国優勝し、それぞれ創部初の快挙となった。また同年、第69回全日本学生賞典障害馬術競技大会で馬術部の杉本瑞生が創部以来初の個人優勝を果たした。2021年、プロボクシング日本女子ミニマム級で、鈴木なな子が日本チャンピオンに輝いた。日本学生自転車競技連盟主催の「全日本学生ロードレース・カップ・シリーズ2021」では、自転車競技部の中島渉が総合優勝し、同部史上初の快挙となった。2022年、レスリング部が東日本学生リーグ二部リーグで優勝し、1962年大会から61年ぶりに一部リーグ復帰を果たした。(スポーツを参照。) 2008年には、スポーツ科学を総合的に学べるスポーツウエルネス学科がコミュニティ福祉学部に開設されている。2019年からは、同じ聖公会に属する聖路加国際大学と協定を締結し、プロ選手や日本を代表するトップアスリートの健康維持管理を医学的側面からサポートしてきた聖路加国際病院スポーツ総合医療センターの医療スタッフからスポーツにおける医療的な支援や協力を受けられる体制を整備している。2023年4月には、コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科を改組し、スポーツウエルネス学部が設置予定である。 ◇ 東京オリンピック・パラリンピックプロジェクト オリンピック・パラリンピックの開催を契機に、スポーツを通じて多様性を尊重する社会の実現を目指し、スポーツから得られる感動体験とともに活力をもって生きる環境と機会を生み出す教育・研究活動を推進するプロジェクト。2016年11月に発足。具体的な活動に、立教スポーツの活性化、通訳・ボランティア派遣等大会支援活動、しょうがい者スポーツボランティアの育成、競技への科学的サポートなどがある。大会がゴールではなく、活動を活性化させる契機と捉えている。ブラジルオリンピックチームとは大学の施設をトレーニングキャンプで利用する覚書を締結した。 ◇ 立教大学とオリンピック 立教大学とオリンピックのつながりは古く、1924年パリ大会で、水泳部の学生が100メートル背泳ぎで6位入賞したことに始まり、1936年ベルリン大会では、水泳部の学生2名が競泳男子800m自由形リレーで世界新での金メダルを獲得した。サッカーでは、1964年東京オリンピックにサッカー部から3名の日本代表選手が出場し、次の1968年メキシコ大会でも3名の選手が活躍し、銅メダルを獲得した。その他競技も含め、立教大学からこれまで60名以上の選手を送り出し、コーチや監督といった選手を支えるスタッフとしても多くの関係者が出場している。競技以外でも、1964年(昭和39年)の東京オリンピックの選手村食堂運営に、立教大学の「ホテル研究会」の学生が携わった。 終戦を迎え、1945年(昭和20年)10月15日に、ダグラス・マッカーサー連合国最高司令官(米国聖公会信徒)の命で「文部省訓令第8号」が発布し、1947年(昭和22年)5月3日に施行された日本国憲法とともに「信教の自由」が保障される。これにより、国内においてキリスト教精神に基づくリベラルアーツ教育が正式に認められることとなる。GHQにより、第二次世界大戦中にキリスト教主義学校としての特色を一掃し、職員の追放、教課の改廃を行い、戦後も回復の手段を講じなかったとして、当時の総長、中学部校長、学生監ほか8人が即時解職、公職追放処分を受けた。理事会は新体制となり、寄付行為も「基督教主義ニヨル教育」に復帰することを可決し、チャペルも再開される。同時にポール・ラッシュにより大学の再生が進められ、拡張計画が作られた。 ・ 1842年(天保13年)- ブーンが、廈門(アモイ)で中国伝道を開始。 米国聖公会宣教師として1856年(安政3年)より中国・上海で活動するジョン・リギンズ、チャニング・ウィリアムズおよび医療宣教師の日本への派遣を決定。 ・ 5月2日 - リギンズが長崎に来日。 ・リギンズ、ウィリアムズ、フルベッキが何礼之に英語を教える。 ・ 1860年(万延元年) ・ 4月7日 - 英国聖公会のジョージ・スミス主教が長崎に来日。 ・ 7月 - ウィリアムズが出島からシーボルトに書簡を送る。 ・ 8月 - 米国聖公会宣教医H.E. シュミットが長崎に来日。診療所を開設し、医療活動および医学、英語教育を行う。 ・ 1861年(文久元年) ・ 4月 - アメリカ南北戦争開戦。1865年4月の終戦までの間は、米国人は日本伝道への母国からの援助が途絶え、米国宣教師たちの一部は退職の余儀なきに到った。 ・ 1862年(文久2年) ・ 5月 - 高杉晋作がウィリアムズの元を訪ね、欧米事情を学ぶ。 ・ 大隈重信、前島密らにウィリアムズが英語や数学など英学を教える。 ・ 10月26日 - 長崎・山手居留地内(東山手11番地)に外国人のための英国聖公会会堂(日本で最初のプロテスタントの教会)が完成。 ウィリアムズが教会の初代チャプレンとなる。 ・ 9月 - 同じくウィリアムズの教え子の前島密が、何礼之の許可を得て、苦学生のために瓜生寅と私塾「倍社」をフルベッキが以前寓居していた崇福寺広福庵に開く。 ・ 10月 - ウィリアムズ、米国聖公会第2代中国・日本伝道主教に任命される。 ・ 1868年(慶応4年、明治元年) ・ ウィリアムズは再び清に渡り、湖北省武昌に拠点を置き、伝道の旅を続ける。 ・ ウィリアムズの親友であるフルベッキが長崎の佐賀藩英学校「致遠館」で英語を教え、教え子の大隈重信が教頭格として指導にあたる。 ・ 1869年(明治2年)7月 - ウィリアムズ、大阪に活動拠点を移す(日本と中国間を往来)。 ・ 1870年(明治3年) ・ 1月 - ウィリアムズが大阪・川口の外国人居留地近くの与力町に小礼拝堂を設置。 ・ 12月 - ウィリアムズの熱心な呼びかけに応えて、ニュージャージー教区のアーサー・ラザフォード・モリス(Arthur Rutherford Morris)が日本へ派遣する宣教師に任命される。 ・ 1871年(明治4年) ・ 5月 - モリスが大阪に到着。 ・ クレメント・T・ブランシェ(Clement T. Blanchet)が日本へ派遣する宣教師に任命される。 初代校長はクレメント T. ブランシェ。 ・ 4月末または5月初め - アメリカ公使館が築地居留地1番・2番・21番・22番で構成される地所(現在の聖路加ガーデンの場所)に開設。 ・ 9月 - エディの学校が照暗女学校(のちの平安女学院)と改称。 ・ 12月 - アメリカ公使館が築地居留地(現在の聖路加ガーデンの場所)で新築し形容を整えた。 ・ 9月 - 英国聖公会宣教協会(CMS)のハーバート・モーンドレルが長崎東山手居留地に長崎神学校(日本最古のプロテスタントの神学校)を開設。校長に就任。 ・ 1879年(明治12年) ・ 2月3日 - モーンドレルが長崎出島教会に隣接する出島10番・11番に「出島・英和学校」(小学科、英語塾、裁縫塾)を開く。 イライザ・グッドオールが校長兼教師。英語・裁縫を教える。米国聖公会から新大学校舎の建設費を支出するとの連絡があり、この土地にアメリカのカレッジのようなキャンパス施設群を計画。 ・ 大阪・英和学舎が風雲館という学校と合併して江戸堀北通に移転。大学校設立にともない立教学校閉校。総計約2万1476平方メートル、築地居留地全体の約22.2%を聖公会の土地とし、立教関係の建物が立ち並ぶ築地キャンパスへと繋がっていく。 ・ 9月 - 補充科(1年制)・普通科(5年制)・専修科(3年制)を設ける(第3次学政改革)。 ・ 1895年(明治28年) ・ 3月 - 立教学校文学会機関誌『八紘』発刊(1897年まで)。 ・ 12月 - 立教尋常中学校寄宿舎竣工(築地居留地59番、60番)。 ・ 1896年(明治29年) ・立教尋常中学校校舎(六角塔)竣工(築地居留地57番、58番)。 ・ 10月 - 牧師の左乙女豊秋が日本人初の4代目校長として就任。 ・ 1898年(明治31年) ・ 5月 - 京都市にガーディナー設計の聖三一大聖堂(現:聖アグネス教会)が完成する(平安女学院京都キャンパス内に所在)。 ・ 10月 - ジョン・マキム主教により献堂式が行われる。 ・ 1899年(明治32年) ・ 2月 - 立教尋常中学校を立教中学校と改称。 ・ 9月 - 立教学院成立。アーサー・ロイドが総理に就任。ロイドはマキムと共にミッションスクールでの宗教教育を禁じる文部省訓令第12号に対処し、学校を存続させる。 ・ 10月 - バージニア大学とバージニア神学校で学んだヘンリー・セントジョージ・タッカーが来日。 ・ 1900年(明治33年)2月2日 - ジョン・マキムの米国聖公会本部への要請が実り、ルドルフ・トイスラーが夫妻で来日。 ◎ 20世紀 ・ 1901年(明治34年) ・ 2月12日 - 米国聖公会宣教医ルドルフ・トイスラーが築地病院を前身とする聖路加病院(現:聖路加国際病院)を開設する(築地居留地37番)。 ・ 1906年(明治39年) - ウィリアムズ、京都聖ヨハネ教会の創立資金を出す。ガーディナーに設計依頼。 ・ 12月 - ウィリアムズ永眠。 ・ 1911年(明治44年) ・ 6月 - 東京三一神学校と聖教社神学校が合併し、聖公会神学院を設立。 ・ 8月 - 財団法人日本聖公会教学財団設立。 ・ 1912年(大正元年) ・ 予科を1年制とする。 ・ 聖公会神学院の校舎が池袋に竣工。 ・ 9月 - チャールズ・ライフスナイダーが総理に就任。 ・ 1915年(大正4年)4月 - 大学学友会結成。 ・ 1916年(大正5年) - 医学部開設の計画を進め、文部省内でも立教大学医学部創立論があったが、欧州での第一次世界大戦の影響から募金が集まらず、設置に至らなかった。 ・ 1918年(大正7年)9月 - 北豊島郡西巣鴨町の新校地(池袋)に移転。本館、図書館、寄宿舎(現2号館、3号館)、食堂が竣工。 ・ 1919年(大正8年) ・ 4月 - 「立教大学設立の趣意書」を発表。 ・ 5月31日 - 池袋校舎落成式を挙行、来賓として大隈重信出席。大隈の追懐談を交えた演説は、大学創設者ウィリアムズと結ばれた師弟関係から、立教大学との縁故に及び、さらに50年来の日米両国人の交誼を説く大演説であった。来賓は1500名を数え、会場正面には大型の日米国旗を交差し、場内装飾に善美を盡した中で行われた。大隈の演説に続いて、金子堅太郎、渋沢栄一の演説もあった。 ・ 1920年(大正9年) ・ 1月 - 立教学院諸聖徒礼拝堂(池袋キャンパス)聖別式挙行。 ・ 4月 - 文科を文学部、商科を商学部とし、予科を2年制とする。 ・ 1921年(大正10年) ・ 6月 - 財団法人日本聖公会教学財団を財団法人聖公会教育財団と改称。 ・ 10月 - 野球部、四大学野球連盟に加盟。 ・ 校友会館が竣工(のちの診療所)。 ・ 1922年(大正11年)5月 - 大学令による大学へ昇格。文学部(英文学科、哲学科、宗教学科)、商学部、予科を発足。 ・ 1923年(大正12年) ・ 9月 - 関東大震災により築地校地が壊滅。池袋の大学も被害を受ける。 ・ 10月 - 立教中学校が池袋の大学内に移転。大学は10月15日に、中学校は10月18日に授業再開。立教女学校(現:立教女学院)の校舎も焼失したため、池袋の立教大学内に学校事務所を設け、滝乃川学園の校舎にて授業再開。志成学校が震災による校舎倒壊により閉校。 ・ 11月 - 震災で校舎を失った専修大学が池袋の立教大学内の7教室を借用(翌月22日まで)。 ・ 12月 - 築地訣別式を挙行。 ・ 1924年(大正13年) ・ 4月 - 商学部に商学科と経済学科を設置。 ・ 水泳部の斎藤巍洋が、パリオリンピックに出場。競泳男子100m背泳ぎで6位入賞。(立教初のオリンピック選手) ・ 11月 - この頃、立教幼稚園が築地にあった。 ・ 校旗を制定する。 ・ 1925年(大正14年) ・ 1月 - 総理を総長と改称、ライフスナイダーが初代総長に就任。 ・ 4月 - 文学部に史学科を設置。 ・ 5月 - ポール・ラッシュが関東大震災後のYMCA会館再建のため来日。 ・ 9月 - 東京六大学野球連盟結成。 ・ 秋 - 東長崎グラウンド開設(現在の都立千早高校の場所)。 ・ バスケットボール部が全日本バスケットボール選手権大会で初優勝。 ・ 1926年(大正15年) ・ 1月 - ライフスナイダー総長、「神と国との為に (Pro Deo et Patria)」と題する演説を行う。 ・ 3月 - 校歌『栄光の立教』制定。 ・ 5月 - 池袋に中学校の新校舎が完成し、落成式挙行。 ・ ポール・ラッシュ、立教大学教授に就任。 ・ J・H・モーガンの設計によるライフスナイダー館が竣工。 ・ 12月 - 立教学院諸聖徒礼拝堂(池袋キャンパス・チャペル)でガーディナー記念礼拝式が開かれる。同日記念銘板除幕式、図書館で肖像画(石橋和訓画)除幕式。 ・ 1927年(昭和2年) ・ 4月 - 予科を3年制とする。 ・ 11月 - ポール・ラッシュにより聖アンデレ同胞会を結成。 ・ ポール・ラッシュが、慶應、東京商科(現・一橋)、明治、立教、早稲田の5大学で個別に活動していた英語会(ESS)の学生たちに呼びかけ、英語会大学連盟が設立される。 ・ 1932年(昭和7年) ・ 4月7日 - 野球部がアメリカ遠征。7月2日まで試合を行う(10勝10敗)。5月10日にはニューヘイブンでアイビーリーグ優勝校のイェール大学と対戦。8-1で勝利。翌日には遠征のハイライトであるニューヨークへ移動し、ベーブ・ルースやルー・ゲーリックが出席して歓迎会が開催された。 ・ 寄宿舎(現:2・3号館)を閉鎖。 ・ 1934年(昭和9年) ・ 10月28日 - ポール・ラッシュの尽力により、早稲田・明治と共に東京学生米式蹴球競技連盟を結成。初代理事長にラッシュが就任。 ・ 1936年(昭和11年) ・ 7月 - チャペル事件により木村重治学長辞任。 ・ 8月 - 水泳部の田口正治と新井茂雄がベルリンオリンピック、競泳男子800m自由形リレーで世界新での金メダル獲得。 ・ 10月5日 - 立教大学山岳部の登山隊(堀田弥一隊長、隊員計5人)が日本初のヒマラヤ遠征隊として、インド北部のナンダ・コート(標高6867メートル)に初登頂。 ・ 10月26日 - 御真影を奉戴。 ・ 1937年(昭和12年) ・ 3月 - J・H・モーガンの設計による予科新校舎(現:4号館)竣工。 ・ 旧寄宿舎(現:2・3号館)を文学部と経済学部の研究室に転用。 ・ 1939年(昭和14年)9月 - アメリカ研究所開設。 ・ 1940年(昭和15年) ・ 2月 - 学位規則認可。 ・ 8月 - 日米関係の悪化により8月から9月にかけて日本聖公会が米国聖公会からの経済的独立を決定。 ・ 10月 - 上記影響より、ライフスナイダーが学院理事長・総長を退任し、総長事務取扱となる。後任の学院理事長に松井米太郎が就任。 ・ 11月 - ライフスナイダーが総長事務取扱を退任。替わって遠山郁三・大学学長が総長を兼務した。翌年には、理事も全員邦人となる。 ・ 1941年(昭和16年) ・ 6月 - 立教大学報国団結成。 ・ 7月 - 本国政府の指示により米英人教員の帰国が相次ぐ。 ・ 10月 - ライフスナイダーが米国へ帰国。 ・ 12月 - 太平洋戦争勃発。翌年3月の卒業式を繰上げ挙行。大学・専門学校の修業年限を半年短縮。 ・ 1942年(昭和17年) ・ 2月 - 遠山郁三の尽力により文部省へ医学部設置の認可申請を行い、5月に厚生省へも認可申請を行う。文部省の了承を得たが、聖路加の施設が戦時下の医療拠点として期待されていたことなどの阻害要因から厚生省の了承が得られず設置に至らなかった。 ・ 6月 - 日本に最後まで留まっていたポール・ラッシュ教授が交換船により強制送還される。ラッシュは米国送還後、米国陸軍日本語学校に志願し日系2世兵を指導し、米国各地の教会で戦争後の日本救済への支援協力を訴えるため講演活動を行う。 ・ 9月 - 理事会が寄付行為目的を「基督教主義ニヨル教育」から「皇国ノ道ニヨル教育」への変更を決議し、11月に申請(翌年2月15日認可)。戦後になって、準校歌は制定を解除され、校歌「栄光の立教」を再び斉唱できるようになった。 ・ 1943年(昭和18年) ・ 1月 - 日本基督教団との合同の是非をめぐって日本聖公会は分裂し、約3分の1の教会が日本基督教団に加わる。八代斌助などの非合同派は単立教会として日本聖公会を守り通した。 ・ 10月 - 学徒出陣の壮行会(明治神宮外苑競技場)で、立教大学は校旗の十字のデザインが問題視され持つことを許されなかった。 ・ 9月 - 経済学部経済学科を国家経済科、商学科を経営経済科と改称。 ・ 12月 - 文学部閉鎖。 ・ 文学部の学生が慶應義塾大学文学部に委託学生として編入。 ・ 1944年(昭和19年)4月 - 立教理科専門学校設置。 ・ 1945年(昭和20年) ・ 4月 - 理科専門学校を工業理科専門学校に改組。 ・ 8月15日 - 終戦。 ・ 9月 - 授業が再開される。 ・ 10月15日 - 「文部省訓令第8号」の発布。これによって1899年(明治32年)から存続し続けた「文部省訓令第12号」が無効になった。 ・ 5月 - 文学部復活(キリスト教学科・英米文学科)。 ・ 6月 - 佐々木順三が総長に就任し、戦後の本格的な再建が行われていくこととなる。 ・ 1950年(昭和25年)4月 - 立教工業理科専門学校を廃止。 ・ 1951年(昭和26年) ・ 4月 - 学校組織を財団法人から学校法人に改める。 ・ 大学院を開設。 ・ 5月 - 八代斌助が立教学院理事長に就任。 ・ 12月 - 旧制立教大学閉学。アメリカンフットボール部が甲子園ボウル初出場、初優勝。 ・ 1952年(昭和27年) ・ 5月 - 7号館開館。 ・ 10月 - 博物館講座を開設。 ・ 12月 - バスケットボール部が全日本大学バスケットボール選手権大会で初優勝。 ・ 1953年(昭和28年) ・ 4月 - 大学院に原子物理学科新設。 ・ 7月 - 8号館開館。 ・ 8月 - 野球部が第2回全日本大学野球選手権大会で初優勝。 ・ 1954年(昭和29年) ・ 1月 - サッカー部が、1953年度全日本大学サッカー選手権大会で初優勝。高林隆が活躍し優勝に貢献。日本代表にも選出。 ・ 9月 - チャペル会館落成。 ・ 11月 - サッカー部が関東大学サッカー1部リーグで初優勝。 ・ 12月 - タッカーホール落成。 ・ 1955年(昭和30年)4月 - 一般教育課程を一般教養部と改称。 ・ 1956年(昭和31年) ・ 4月 - 文学部日本文学科を開設 ・ 11月 - 板橋区と練馬区にまたがる土地を東京都から借り受け、セントポール・グリーンハイツ(総合グラウンド)竣工。 ・ 1957年(昭和32年)5月 - 米国聖公会の寄付により原子力研究所設立(神奈川県横須賀市)。 ・ 1958年(昭和33年) ・ 1月 - 名誉博士規程を制定。 ・ 4月 - 文学部社会学科が社会学部に昇格。 ・ 5月 - アジア地域研究施設を開設。 ・ 7月 - 新座校地を東武鉄道より譲り受ける。 ・ 野球部が六大学リーグ戦で4連覇を達成。 ・ 1959年(昭和34年) ・ 4月 - 総長である松下正寿の尽力により法学部を設置。5号館・6号館開館。 ・ 6月 - 総長公選制を採用。 ・ 1960年(昭和35年) ・ 4月 - 立教高等学校を新座へ移転。 ・ 12月 - 旧:図書館本館・新館新築落成(現:メーザーライブラリー記念館新館)。 ・ 1961年(昭和36年)12月 - 立教大学原子炉、臨界試験成功。 ・ 1962年(昭和37年)4月 - 文学部心理教育学科を心理学科・教育学科に分割。キリスト教教育研究所を設置。 ・ 1963年(昭和38年)4月 - 文学部ドイツ文学科、フランス文学科設置。立教学院聖パウロ礼拝堂(新座キャンパス)聖別式、落成式挙行。 ・ 1964年(昭和39年) ・ 4月 - 社会学部産業関係学科設置。ラテンアメリカ研究所を開設。 ・ 10月 - サッカー日本代表として、東京オリンピックに鈴木良三、渡辺正、横山謙三が出場。ベスト8(当時、横山は在学中)。 ・ 1966年(昭和39年)6月 - 新座グラウンド開設。東長崎グラウンドを売却。 ・ 1967年(昭和42年) ・ 4月 - 社会学部観光学科設置(初代学科長は野田一夫)。 ・ 5月 - ウィリアムズ主教像建立。 ・ 1968年(昭和43年) ・ 1月 - 東京都へセントポール・グリーンハイツの土地と工作物等を返還。 ・ 10月 - サッカー日本代表として、メキシコオリンピックにサッカー部OBの鈴木良三、渡辺正、横山謙三が出場。銅メダル獲得(渡辺、横山はのちにそれぞれ日本代表監督に就任)。 ・ 1969年(昭和44年) ・ 1月 - 日本の大学で初めて入学試験にマークシート式解答用紙を使用(記述式と併用)。 ・ 5月 - 埼玉県入間郡富士見町(現:富士見市)に学院総合グラウンド完成。仏文科人事問題をきっかけに大学紛争起こる。 ・ 1972年(昭和47年) ・ 1月 - 大学計算センターを設置。 ・ 4月 - 立教英国学院開校。 ・ 1973年(昭和48年)9月 - 大場事件起こる。 ・ 1974年(昭和49年) - 創立100周年記念式典を挙行。 ・ 1975年(昭和50年)7月 - 最初の非信徒総長・尾形典男就任。 ・ 1978年(昭和53年) ・ 11月 - 9号館竣工。昼間部総合大学で日本初となる社会人入試を法学部で開始。 ・ 日本初となる受験生を対象としたオープンキャンパスを開始。 ・ 1985年(昭和60年)10月 - 大学院社会学研究科で社会人入試と外国人入試を実施。 ・ 1988年(昭和63年)12月 - 法学部国際・比較法学科設置。 ・ 1990年(平成2年)4月 - 新座キャンパス開設。各学部(当初は経済学部を除く)1年次生が週1日通学を開始。 ・ 1992年(平成4年)3月 - ウィリアムズホール竣工。 ・ 1994年(平成6年) ・ 5月 - 7号館竣工。 ・ 12月 - 全学共通カリキュラム運営センター発足。 ・ 1995年(平成7年)3月 - 大学一般教育部解散。 ・ 1996年(平成8年) ・ 2月 - 16号館竣工。 ・ 4月 - 法学部政治学科設置。 ・ 8月 - 太刀川正三郎の夫人、太刀川あさ子の寄付によって太刀川記念館竣工。 ・ 1997年(平成9年)4月 - 全学共通カリキュラム始まる。 ・ 1998年(平成10年) ・ 4月 - 39年ぶりの新学部、観光学部(観光学科)・コミュニティ福祉学部(コミュニティ福祉学科)設置。新座キャンパスを武蔵野新座キャンパスに名称変更。 ・ 9月 - 17号館竣工。 ・ 2000年(平成12年) ・ 4月 - 池袋、新座の各キャンパスで中高一貫教育を開始し、立教中学校は「立教池袋中学校・高等学校」、立教高等学校は「立教新座中学校・高等学校」となる。 ・ 8号館竣工。 ・ 6月16日 - ビル・ゲイツ(米マイクロソフト創業者)に名誉博士号授与。タッカーホールで立教学院創立125周年記念特別講演を開催。 ・ 2005年(平成17年) ・ 3月 - 11号館竣工。 ・ 8月 - ユリの木ホール竣工(新座)。 ・ 10月20日 - フランク・T・グリズウォルド第25代米国聖公会総裁主教に名誉博士号を授与。 ・ 12月 - 6号館竣工(新座)。 ・ 7号館竣工(新座)。 ・ 実験棟、スタジオ棟竣工(新座)。 ・ 2006年(平成18年) ・ 4月 - 経営学部、現代心理学部設置。経済学部経済政策学科、社会学部メディア社会学科、文学部文学科、観光学部交流文化学科、コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科設置。文学部日本文学科、英米文学科、フランス文学科、ドイツ文学科、心理学科、経済学部経営学科、社会学部産業関係学科募集停止。 ・ 武蔵野新座キャンパスを新座キャンパスへ改称。武蔵野新座図書館を増改築して新座図書館開館。 ・ 6月 - 江戸川乱歩記念大衆文化研究センター開設。 ・ 2007年(平成19年) ・ 4月 - 法学部の国際・比較法学科を国際ビジネス法学科に名称変更。 ・ 7月 - 太刀川正三郎の夫人、太刀川あさ子の寄付によって太刀川記念交流会館竣工(新座)。 ・ 8月 - 大学院理学研究科が順天堂大学大学院医学研究科と協定を締結し、医学物理士養成プログラムを設置。 ・ 12月 - J・V・W・バーガミニー設計の立教学院校宅11号館・12号館(旧宣教師館)が新校舎建設のため解体。移築できるよう2007年9月下旬からの解体工事とともに保存調査が行われ、部材を倉庫に保管。(移築先は未定) ・ 2008年(平成20年)4月 - 異文化コミュニケーション学部(異文化コミュニケーション学科)設置。コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科設置。立教セカンドステージ大学開校。 ・ 2009年(平成21年) ・ 3月 - 14号館竣工。 ・ 4月 - 文学研究科組織神学専攻募集停止、キリスト教学研究科設置。 ・ 9月21日 - 日本聖公会宣教150年を記念して来日した第104代イングランド国教会カンタベリー大主教ローワン・ウィリアムズ師に名誉博士号を授与。カンタベリー大主教による記念講演を開催。 ・ 2010年(平成22年)3月 - 7号館B棟竣工。社会情報教育研究センター (CSI) を開設。 ・ 2011年(平成23年)3月 - マキムホール竣工(15号館)。8号館、4号館新築部分竣工(新座)。富士見総合グラウンド「クラブハウス」および「馬術部関連施設」竣工。 ・ 2012年(平成24年)9月 - ロイドホール竣工(18号館)、池袋図書館開設。 ・ 2013年(平成25年) ・ 3月 - ポール・ラッシュ・アスレティックセンターおよび立教池袋中・高教室棟竣工。 ・ 4月 - グローバル教育センター開設。旧図書館本館(旧館・新館)の名称をメーザーライブラリー記念館へ変更。 ・ 6月 - チャペル会館竣工。 ・ 10月 - 立教学院諸聖徒礼拝堂(池袋キャンパスチャペル)に新パイプオルガン導入。 ・ 2014年(平成26年) ・ 創立140周年。 ・ 1月 - 立教学院聖パウロ礼拝堂(新座キャンパスチャペル)に新パイプオルガン導入。 ・ 1月21日 - 池袋キャンパスで駐日米国大使館首席公使カート・トンを招いて「日米友好の木 ハナミズキ」の植樹式を開催。学校法人として初めての受贈。 ・ 4月 - 大学院理学研究科に順天堂大学大学院医学研究科と連携した医学物理学副専攻を設置。 ・ 5月 - 2018年度以降の法科大学院の学生募集の停止を決定。 ・ 11月 - 立教箱根駅伝2024事業始動。 ・ 12月 - プロクライマーの野中生萌、豊島区と連携し、東京23区初のスピードクライミング壁を池袋キャンパス内に設置。 ・ 2019年(平成31年) ・ 2月 - 理学部の研究室が開発に協力した光学航法カメラを搭載した小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウの着地に成功。 ・ 12月 - 聖路加国際大学と医療的な支援および協力に関する協定を締結。 ・ 2020年 (令和2年) ・ 4月 - 人工知能科学研究科を設置(日本初の人工知能に特化した大学院)。 ・ 7月 - 理学部の研究グループが日本曹達株式会社との共同研究で、温室効果ガスとして知られる二酸化炭素を選択的に吸着する新規の多孔性物質(MOF:Metal-organic Frameworks)の開発に成功。 ・ 2022年 (令和4年) ・ 2月8日 - 学内の温室効果ガスの排出を2030年までに全体としてゼロにすることを目指し、「カーボンニュートラル宣言」を表明。 ---- ■ 創生期の歴史 ◎ 築地キャンパス(立教と聖路加) 立教大学の前身の一つである立教学校は明治初期に築地居留地に開設されたが、1880年(明治13年)には、米国聖公会から新大学校舎の建設費を支出するとの連絡があり、ウィリアムズは築地居留地に学校、教会、病院からなるアメリカのカレッジ型のキャンパス施設群を計画した。当地にある慶應義塾発祥の地記念碑は、当初聖路加国際病院敷地内に建立されたが、区の道路整備に伴い、従来の位置から病院前(南西側)の現在の場所に移転されている。こうして当初のウィリアムズの計画通り、学校、教会、病院からなる米国聖公会のキャンパス施設が整備されていったのである。 1910年(明治43年)には、学生数の増加に伴いさらなる設備拡充が求められたことから、北豊島郡巣鴨村大字池袋(現在の池袋)に大学移転用地を購入。1919年(大正8年)に池袋キャンパスを開設し、大学施設は築地から池袋へ移転することになるが、その後も築地キャンパスには立教中学校や立教女学校、清国留学生のための志成学校、聖路加の病院施設等は所在しつづけていた。1920年(大正9年)には築地に聖路加国際病院付属高等看護婦学校が設立された。しかし、1923年(大正12年)の関東大震災により築地の校舎群が損壊、焼失したことから、中学校と女学校は築地から移転、志成学校は閉校し、築地キャンパスには看護学校以外の学校施設は姿を消すこととなった。聖路加の病院施設も倒壊するが、入院患者80名を青山学院の寄宿舎に移送、後に仮設病院を建設して診療を継続した。また、震災後も築地には立教幼稚園があった。当時の教材は新約聖書や合衆国憲法に加え、アメリカ独立宣言であった。独立宣言の「人は平等に生れ、生命と自由と幸福の追求は天与不抜の権利である。」との声明は、近世封建社会下にあった日本の青年の心に火をつける。かくして、大隈は日本の政治上の近代化のために大志を抱くこととなり、生涯に渡って大きな影響を受けることとなった。アメリカ独立宣言起草者のトーマス・ジェファーソンはアメリカでハーバード大学に次いで2番目に古い歴史を持つ、ウィリアムズが卒業したウィリアム&メアリー大学の卒業生でもあり、ウィリアムズにとっても同郷バージニア出身の立志伝中の英雄であった。 大隈は、「ジェファーソンは、合衆国に民主主義の政治を実行するためには、青年を教育することの必要を感じてバージニア大学を設立した。ジェファーソンと同じ考えで、早稲田大学を創設した。」と語っている。ウィリアムズもフルベッキも来日後、同じ崇福寺に住み、トーマス・グラバーは英国聖公会会堂の管理人の一人であった。 ---- ■ 聖公会ミッションの医療活動の歴史 ◎ ミッションの医療活動 立教大学は、開設以来、幾度と医学部の開設を構想してきた。 |
基礎データ |
■ 所在地 ・ 池袋キャンパス(東京都豊島区西池袋3-34-1) ・ 新座キャンパス(埼玉県新座市北野1-2-26) ・ 陸前高田サテライト(岩手県陸前高田市米崎町字神田113番地10) ・ 富士見総合グラウンド(埼玉県富士見市下南畑1343-1) ■ 象徴 ◎ 校歌 ◇ 校歌『栄光の立教』 : 作詞:諸星寅一、補作詞:杉浦貞二郎、作曲:島崎赤太郎。1921年(大正10年)に野球部が五大学リーグに加わったのをきっかけに作られた。歌詞は学内より募集したが、集まった歌詞に名作がない中、商学部2年永井一郎の草案が三等として採用された。しかし充分大学の精神を表現していないとのことで、当時の学長事務取扱・杉浦貞二郎が改めて立教中学校教諭の諸星寅一に依頼。出来上がった歌詞の各節末尾に杉浦学長の発案で「自由の学府」の文句を付け加え完成した。歌詞の中には、当初の三等の草案にあった語彙も含まれており、諸星が草案に配慮して作詞したと思われる。当時の立教大学新聞にも、歌詞は学内より募集したものを改定、修正したとあることから、草案から修正を加え作詞したものと考えられる。作曲は、東京音楽学校(現:東京芸術大学)教授の島崎赤太郎が行い、1926年(大正15年)2月27日、大学歌発表会が開催され、校歌「栄光の立教」が披露された。 ◇ 第一応援歌『行け!立教健児』 : 作詞:小藤武門、作曲:土橋啓二。1946年(昭和21年)、太平洋戦争で中断していた東京六大学野球が華々しく復活した。「新しい時代には、新しい応援歌を」と当時の応援団団長・小藤武門が古今聖歌集の聖歌300番を基に作詞をした。 ◇ 第二応援歌『St.Paul's will shine tonight』 : 1927年(昭和2年)、米国カリフォルニア州フレズノで日系二世を中心に結成された野球チーム「the Fresno Athletic Club」が来日し、本学バスケットボール部とバスケットボールの親善試合を行った。試合後、フレズノ側が自チームの応援歌「セント・フレズノ ウィル シャイン…」を「リッキョー ウィル シャイン…」と歌い、勝った立教を祝福した。この歌はバスケ部歌となり、やがて大学の応援歌となった。授業開始・終了時のチャイムとしても使われている。詳細は「フレスノ野球団」を参照。 ◇ 第三応援歌『若き眉』 ◇ 第四応援歌『栄光立教』 ◇ 第五応援歌『勝ちて歌わん』 ◇ 第六応援歌『輝く栄光』 ◇ 学生歌『紫の旗』 ◎ 楯のマーク オフィシャル・シンボルである楯のマークは、建学の精神を具体的に表現するものとして、1918年(大正7年)にライフスナイダー総理が定めたものといわれている。楯のマークには「立」の文字の下に十字架と聖書がデザインされている。現在のマークは紫と白の2色が基本デザインで、紫は「王の色」、白は「清純の象徴」、白色の十字架は「キリストの純潔」を意味している。楯の中に書かれている「PRO DEO ET PATRIA」という言葉は「神と国のために」というラテン語で、「普遍的なる真理を探究し、私たちの世界、社会、隣人のために」ととらえ、立教学院の目的として位置づけている。 ◎ ユリの紋章 百合紋章(フルール・ド・リス)を楯のマークに次ぐセカンダリ・シンボルとして採用している。 創建当時の姿である3層構造の建物で比較すると、アーサー・ロイドも学んだ英国ケンブリッジ大学のセント・ジョンズ・カレッジやクイーンズ・カレッジの建物に酷似しており、マーフィー・アンド・ダナ建築事務所が設計の際に参考にしたものと思われる。時計塔の時計は、南北の文字盤を親時計が動かしている。動力には分銅(重り)が使われており、現在も担当者が分銅を引き上げる作業を行っている。当初は1週間に1度程度行っていたものが、3層構造から2層構造への減築時に塔の高さが短くなったことから、現在の3~4日に1度の作業となった。親時計は、イギリスの国会議事堂に付属するビッグ・ベンと同じ、E・デント社製である。大正期において、時計塔は立教の誇りであり、「自由の塔」と呼ばれていた。 モリス館は2012年に耐震補強と内装改修が行われたが、3層の時計塔「自由の塔」の再建はなされなかった。モリス館は東京都選定歴史的建造物に選定されている建物であるが、選定基準にある保存状態について、「外観・敷地の状況が建設当時の状態で保存されているもの」とされていることに加え、近年、三菱一号館や東京駅丸の内駅舎など明治期や大正期の建物を創建当時の姿に蘇らせる復元プロジェクトが全国的に進んでいることから、今後立教大学のシンボルとして復元される可能性がある。 ◎ ツタと赤レンガ 本館正門から見て右側のツタは、1924年に聖公会神学院のチャペルから移植されたキヅタで、一年中緑色をしている。左側は、フランク・ロイド・ライトが設計した目白・自由学園明日館から1925年に移植された。本館全体に這っているのはナツヅタで、秋には葉を落とす。池袋キャンパスを象徴するレンガ建造物は、「フランス積み」と呼ばれる、一段に長手面と小口面が交互に並ぶ組積法で構築されている。非常に手間がかかる施工方法で明治中期以降はほとんど用いられていないが、大正期になってあえてこの方法を採用したのは、装飾面でより優れている点を見越してのことだったと言われている。 ◎ クリスマスイルミネーション 本館前の2本のヒマラヤ杉は、1920年ごろ植林された。高さは約25メートルで、現在も成長を続けている。このヒマラヤ杉を用いたクリスマスイルミネーションはクリスマスの時期、池袋のランドマークとなる。イルミネーションの始まりは、戦後間もない1949年ごろ。当時、400個余り取り付けられていた色電球は、現在は1,000個以上であるがあり、日本における教会音楽の充実と発展のため、研究に加え資料収集や教会音楽に携わる方との交流や研修を行い、一般の方向けにもオープンなプログラムを提供している。 立教学校初代校長のジェームズ・ガーディナーが設計した東京・本郷の聖テモテ教会聖堂に設置されていたパイプオルガンは、1932年に設置された日本楽器(現:ヤマハ)製の国産第1号のパイプオルガンであったが、1945年の戦災で聖堂とともに焼失。パイプオルガンの音色を再び響かせたいという想いの下、2002年に新パイプオルガンが設置された。聖堂は1950年に再建されている。 |
教育および研究 |
■ 組織 ◎ 学部 ・ 文学部(池袋キャンパス) ・ 大学創立時からの流れを汲む文学部の学科数は学内で最も多かったが、2006年度改編に伴いキリスト教・文・史・教育の4学科となり、新たに専修が加わった。また、比較文芸・思想コースが設置されていたが、2008年度をもって廃止し、文芸創作部門、思想・哲学部門、文化・文明批評部門が「文芸思想専修」となった。このコースは正式な学科ではないが、このコースを履修する学生には独自科目を配置。入学した学科に所属しながら、コース独自の科目を履修し、卒業時には「卒業研究」として創作文芸作品や芸術研究、共同制作の映像作品などを提出した。 ・ キリスト教学科 ・ 文学科 ・ 日本文学専修 ・ 英米文学専修 ・ 英米文学科が改組する英米文学専修はアメリカ文学の研究では「草分け的存在」を自負しており、指導教員・蔵書とも充実している。イギリス文学ではシェイクスピアをはじめ、ロマン主義文学、ヴィクトリア朝文学研究が盛ん。英語学分野では英語史、英語文献学が中心。 ・ ドイツ文学専修 ・ ドイツ文学専修は文学というより、「ドイツ学」という形で、ドイツ語圏文化を広く研究している。 ・ フランス文学専修 ・ 文芸思想専修 ・ 史学科 ・ 日本史学専修 ・ 世界史学専修 ・ 超域文化学専修 ・ 教育学科 ・ 教育学専攻 ・ 初等教育専攻 - 小学校の教員免許が取得できる ・ 3年次に各専攻に分かれる ・ 異文化コミュニケーション学部(池袋キャンパス) ・ 異文化コミュニケーション学科 ・ 経済学部(池袋キャンパス) ・ 経済学科 ・ 経済分析コース ・ 経済社会コース ・ 国際経済コース ・ 2年次から各コースに分かれる ・ 経済政策学科 ・ 会計ファイナンス学科 ・ 経営学部(池袋キャンパス) ・ 「リーダーシップの育成」を目標に掲げ、グローバル化する社会に資する人材を育成すべく、独自のプログラムを展開している。学外の高校や企業とのコラボレーションも盛んで、学部生は一年生の段階から、授業を通して企業から提示されたプロジェクト課題に取り組み、問題解決やプレゼンテーションなど実践的なスキルを身につけていく。 ・ 経営学科 ・ 国際経営学科。 |
学生生活 |
■ 学園祭 立教大学の学園祭は池袋キャンパスではSt.Paul's Festival (SPF)、新座キャンパスではIVY Festaと呼ばれ、毎年秋に両キャンパスで開催される。 St.Paul’s Festivalは学園祭のNo.1を決定する「学園祭グランプリ」で2019年にMVPを獲得。「ベストオブ学園祭」でも2017年に大賞に選ばれるなど、注目度が高い学園祭で、来場者数は毎年5万人を超える。立教大学広告研究会が主催するミス立教コンテストが同時開催され、ミスキャンパスのグランプリを選出する。ミス立教出身者の多くは、アナウンサーやモデル、タレントなどで活躍している。同時に、ミスターキャンパスのミスター立教コンテストも開催されている。 St.Paul's Festivalは東京六大学学園祭連盟に加盟している。 ◇立教祭の廃止とSPFとしての復活開催 立教大学の学園祭であった『立教祭』は学生運動の影響により、1976年から1983年まで廃止されていたが、のちにリクルートホールディングスの役員となった冨塚優を始めとする学生有志たちの尽力により、1984年にSPF(セントポールズフェスティバル)として復活することとなった。この活動は現在のSPF運営委員会の母体となっている。 ■ クラブ・サークル活動 学術・文化・スポーツの分野にわたり、様々なクラブ・サークル活動団体がある。そのうち大学の公認団体としては、約200余りの団体があり、学生の自主的な運営によって学内外で活発に活動している。 ◎主なクラブ・サークル ◇立教大学体育会応援団 :1931年、東京六大学野球リーグ戦初優勝を機に、応援に来る学生を統率していこうと、当時柔道部の根本享有ら体育会各部の有志が集まり立教大学体育会応援団が創設された。東京六大学応援団連盟に加盟する。リーダー部、吹奏楽部、チアリーディング部の三部から組織されており、野球部をはじめ体育会各部の応援を行っている。 ◇「立教スポーツ」編集部 :体育会本部の情報宣伝部として体育会機関紙「立教スポーツ」を発行している立教大学公認団体。体育会51部55団体の情報を体育会各部やOB・OG、一般読者に伝え、立教大学体育会の発展と向上に寄与するという目的の下日々取材を行っている。 ◎音楽系 ◇立教大学交響楽団 :1919年(大正8年)に発足して以来、第2次世界大戦による活動停止などの時代を経て、今日までその伝統と音楽を受け継ぎながら積極的な演奏活動を行う。同志社大学と合同で行われる「同立交歓演奏会」、定期演奏会、メサイア演奏会、卒業演奏会などの演奏会があり、年間を通じた演奏活動を行っている。 ◇立教大学マンドリンクラブ :1964年創部で、マンドリンを中心としたオーケストラ、ポップ、クラシック、マンドリンオリジナルなど様々なジャンルを演奏している。8月のサマーコンサートや、1年間の集大成を披露する定期演奏会などの演奏活動を行っている。 ◇立教大学スペインギタークラブ :1960年の発足した部活で、クラシックギターやフラメンコギター、またウッドベースやパーカッションなどを用いて音楽を創り出している。プロの世界で活躍するギタリストやフラメンコバイラのOB・OGもいる。 ◇立教大学グリークラブ :1923年創立の歴史ある大学公認合唱団。年4つの演奏会をメインに活動しており、混声、女声、男声などその内容は多岐にわたる。 ◇立教大学軽音楽部 :R&B, FUNK, JAZZ, SOUL, POPS, FUSION, BLUESなどのブラックミュージックを中心に、幅広いジャンルを演奏している。 ◇作詞作曲部OPUS :立教大学のバンドサークルでは最も部員の多いサークルのうちのひとつとなっており、メジャーなものからマイナーなものまで、幅広い趣味を持った部員が在籍する。アーティストとして活躍するOB・OGも多い。 ◇クラブDJ :40年以上の歴史を誇るサークルで、週に2回の練習会、月に1回のイベント開催などの活動をしている。 ◇えどむらさき :池袋キャンパスを中心に活動するアカペラサークル。総勢約180名。年に2回の外部の大ホールを借りて行う「サークルライブ」の企画・運営を中心に、各バンドのライブハウスでのライブや学園祭での教室ライブ・屋外ライブ、その他外部のイベント・大会への参加など様々な場所で活動を行っている。 ◇L'espoir(レスポワール) :総勢100名ほどのアカペラサークル。主に3人から6人で、1人1パート担当して活動している。学園祭での教室ライブや屋外ステージにも参加する。様々なジャンルの歌を声のみで表現し、アカペラの魅力と楽しさを伝えられるよう日々練習を行っている。 ◇立教大学JAZZ研究会 :立教大学唯一のコンボジャズサークル。セッションは毎週水曜・木曜の17:00~20:00、新座キャンパスのユリの木ホール地下練習室で行っている。 ◎学生キリスト教団体 ◇立教学院諸聖徒礼拝堂 聖歌隊 :礼拝で聖歌やアンセムなどを歌う団体。混声聖歌隊と女声聖歌隊という二つのグループによって構成されているが、現在は両グループ合同で活動している。 ◇立教大学オーガニスト・ギルド :オーガニスト・ギルドは、池袋・新座両キャンパスで行われる礼拝で、パイプオルガンの奏楽をもって奉仕する団体。 ◇立教学院諸聖徒礼拝堂ハンドベルクワイア :立教学院のチャペルに属するサークル。年3回チャペルで開催されるコンサートに向けて日々練習を重ねるとともに礼拝での奉仕に勤しんでいる。 ◇立教ローバース :2019年で創設95周年を向かえた歴史ある団体で、立教大学内では学生キリスト教団体、山岳関係団体にも所属し、日本ボーイスカウト東京連盟城北地区豊島第8団に所属するボーイスカウト団体。 ◎演劇系 ◇立教大学劇団テアトルジュンヌ :1954年(昭和29年)4月に創立。公演は4月、10月、12月の年3回、1公演あたり5~6ステージを行っている。ウイリアムズホール4階スタジオを使い、舞台・客席とも全て自分達で作り、公演を行っている。 ◇演劇研究会 :6月、11月、3月の年3回、本公演を行っている。池袋キャンパス内ウィリアムズホール4階のスタジオを公演場所として使用し、恵まれた環境で芝居をすることができる。 ◇劇団志木 :立教大学唯一のミュージカルサークル。主に新座キャンパスのユリの木ホールで活動している。年3回の公演を目標に、公演に向けた練習に取り組んでいる。 ◎創作・表現系 ◇アルバム制作委員会 :立教大学の卒業アルバムの制作・販売を行っているサークルである。アルバムを撮影から編集、販売まで全てを手掛けている。 ◇St.Paul's Campus (SPC) :「好き」を「行動」につなげる「好動提案マガジン」をコンセプトとしたフリーペーパーを創るサークル。年3回(春・夏・冬)発行する本誌と、秋に1年生だけで作る増刊号を発行している。 ◇サパンヌ美術クラブ :1920年頃設立された総合芸術サークル 『セントポール美術倶楽部』を前身に、1959年に美術部門が独立して『サパンヌ美術クラブ』となった歴史ある美術系サークルである。 ◇SPF(セントポールズフェスティバル)運営委員会 :池袋キャンパスの学園祭であるSt.Paul's Festivalを運営する団体。 ◇IVY Festa(アイビーフェスタ)実行委員会 :新座キャンパスの学園祭であるIVY Festaを運営する団体。 ◇立教大学放送研究会 :音声番組や映像番組を企画・撮影・編集して、年に数回学内外に向けて番組発表会を開催するなどしている。池袋キャンパスの学園祭 (St.Paul’s Festival) でのステージイベントも行っている。 ◇立教大学広告研究会 :広告に関する研究を行うとともに、学園祭のイベントであるミス立教、ミスター立教コンテストなどを企画・運営する。 ◇立教大学英語会(E.S.S) :2018年に100周年を迎えた歴史あるクラブ。Debate・Discussion・Drama・Speechの4つのセミナーのどれかに属し、それぞれのセミナーにおいて専門的な知識を深める。 ◇立教大学茶道部 :流派は裏千家。毎週水・木・金曜日の3~5限に池袋キャンパスのウィリアムズホール一階にある和室で稽古している。 ◇立教大学茶道研究会 :新座キャンパスで活動する表千家茶道のサークル。日々の稽古のほか、新座キャンパスの学園祭であるIVYフェスタでのお茶会や、新座市の寺にある庵で地域住民のためのお茶会も開催している。 ◎学術・研究系 ◇立教大学法学研究会 :法学研究会(法研)は自主ゼミナールを主体としたサークル。ゼミは1~2年生の必修科目にあわせたものや、一つのことについて深く学んでいくものなどバリエーションに富んだ内容を展開する。どのゼミもアットホームな雰囲気で、ゼミのあとの懇親会を有志で開いたりしている。また、関東学生法学連盟の活動にも力を入れている。 ◇立教大学学生法律相談室 :立教大学公認団体として運営されている団体。弁護士の指導の下、学生が民法および借地借家法関係の相談を行っている。 ◇立教大学ジャーナリズム研究会 :1958年に平井隆太郎教授の元に集まった社会学部の学生が始めたサークル。普段は社会問題や学部の授業で感じたことなど 好きなテーマをサカナにして「ミーテ(ミーティングの略)」と呼んでいる議論を行っている。新歓や学祭の時期にはフリーペーパー「JET」を配布する。 ◇立教大学考古学研究会 :時代も国も問わず歴史について研究をしているサークル。週1、2回、昼休み、又は授業後に活動している。 ◎ダンス系 ◇立教大学D-mc :D-mcは、500人以上が所属する立教大学のインカレダンスサークル。立教大学D-mcは優勝経験も多く、大学ダンス界でもトップを争うサークルである。 ◇JG :立教大学公認のストリートダンスサークル。現在は1~3年生の3学年で、新座キャンパスのユリの木ホール地下で、週2日~4日程活動している。ジャンルはhiphop、jazz、house、breakなど9つに分かれており、各ジャンルが練習を行っている。 ■ スポーツ 体育会の各種目において同志社大学との定期戦が古くから行われているほか、明治大学との定期戦も歴史がある。また、六大学による対抗戦が野球以外の種目でも行われているのに加え、水泳部の日本大学、立教大学、明治大学による日立明三大学水泳対抗戦、法政大学・明治大学・立教大学による三大学定期戦、ボート部の日本大学、立教大学、明治大学による日立明三大学レガッタなど、各種目によって多くの大学と定期戦を行っている。 ◇硬式野球部 :1909年(明治42年)創部。東京六大学野球連盟に所属し、多くの卒業生がプロ野球へ進んでいる。創生期の全日本大学野球選手権大会で3回優勝している。ユニフォームは上下とも白地に紺色の縦ストライプが入ったシンプルなデザインで、ニューヨーク・ヤンキースのユニフォームを模して作られている。帽子には百合紋章(フルール・ド・リス)がマークとして用いられている。胸の校名の表記は「RIKKIO」となっており、ローマ字表記と異なるが、IとKが左右対称 (IKKI) になるようにデザインされたロゴである。2017年には東京六大学野球春季リーグで優勝し、続いて出場した第66回全日本大学野球選手権で、1958年以来59年ぶりに4回目の優勝を飾った。 ◇陸上競技部 :1920年(大正9年)に創部し、2020年に創部100周年を迎えた伝統ある団体である。OB・OG会である紫聖会と協力して活動を行っている。男子長距離は、箱根駅伝で、第33回大会総合3位を最高位に27回出場の記録があるが、1968年(昭和43年)を最後に箱根路から遠ざかっている。2018年から立教箱根駅伝2024事業が開始し、創立150周年を迎え第100回大会となる2024年の箱根駅伝出場を目標に、立教の誇りと伝統校復活のため、強化を進めている。 ◇水泳部 :1921年(大正10年)に創部し、2020年に創部100周年を迎えた伝統のあるチームである。現在、競泳部門とシンクロ部門から構成されている。過去には1936年ベルリンオリンピック800mフリーリレーで在校生2名の世界新での金メダル獲得をはじめ、日本選手権水泳競技大会、日本学生選手権水泳競技大会などで活躍し、水泳立教と呼ばれ、日本水泳界をリードする時代もあった。長らく低迷する時代が続いたが、近年有望選手が入部し、ユニバーシアード日本代表や日本選手権に出場する選手が出てきており、強化が進んでいる。男子部員は、新座キャンパス近くの「水交寮」(2016年竣工)で合宿生活を送り、チーム力の向上を目指している。 ◇アメリカンフットボール部 (St.Paul's Rushers) : 関東学生アメリカンフットボール連盟1部Bブロックに所属。日本のアメリカンフットボールの歴史は、立教大学教授であったポール・ラッシュの尽力により1934年12月8日に実施された日本発の公式戦、立教大学対明治大学との対戦から幕を開けた。以来、立教ラッシャーズは、日本最古のアメリカンフットボールチームとして学生日本一を争う甲子園ボウルに6回出場、内優勝4回という輝かしい成績を残している伝統のある強豪クラブである。この年、インカレ団体戦Bクラス(2部リーグ)にて、40年ぶりにベスト8に進出した。 ◇ボート部 :1948年(昭和23年)創部。埼玉県戸田市に艇庫と合宿所があり、戸田漕艇場で練習を行っている。歴史のある日立明三大学レガッタ(日本大学、立教大学、明治大学の3校によるボート対抗戦)も行われている。全日本大学選手権大会では、2002年、2015年、男子舵手なしフォア、2019年、女子エイトが優勝。全日本選手権では、2016年に、創部68年目で初めて実業団などを抑えて男子舵手なしフォアで優勝、2019年には女子ダブルスカルで優勝するなど、近年は強豪校である。2021年には、コロナ禍で同時開催となった「第99回全日本選手権大会 兼 第48回全日本大学選手権」で、男子フォアで優勝、女子舵手付きフォアで準優勝を果たした。 ◇馬術部 :1927年(昭和2年)創部。富士見総合グランドにある馬場で練習活動を行っている。2019年には「第69回全日本学生賞典障害馬術競技大会」で杉本瑞生が創部以来初となる個人優勝を果たした。 ◇剣道部 :1928年(昭和3年)創部。2019年には、第38回全日本女子学生剣道優勝大会で創部初の全国優勝。1968年に剣道部に最初の女子学生が入部してから初の快挙となった。 ◇卓球部 :1918年(大正7年)創部の歴史ある団体。現在関東学生リーグにおいて、男子、女子ともに3部に在籍している。 ◇ホッケー部男子 :1924年(大正13年)創部。2021年度関東学生ホッケー春季リーグ2部で優勝し、入替戦にも勝利し、25年振りに1部昇格を決めた。 ◇女子ラクロス部 :2019年、第11回ラクロス全日本大学選手権大会で、創部初の全国優勝をした強豪チームである。 ◇ボクシング部 :1923年(大正12年)創部。1965年には全日本大学ボクシング王座決定戦に出場。現在関東大学リーグ2部に在籍。 ◇レスリング部 :1938年(昭和13年)創部。2018年に80周年を迎えた伝統と歴史のあるクラブで、日本の大学レスリング界において5番目に古い歴史を持つ。長らく東日本学生リーグ二部リーグに所属していたが、2022年、二部リーグで優勝し、1962年大会から61年ぶりに一部リーグ復帰を果たした ・ 連携と協力に関する協定(観光を中心とする学術研究、教育、人材育成) ・ 図書館閲覧協定締結校 ・ 山手線沿線私立大学図書館コンソーシアム加盟校 ・ 学習院大学(上記、山手線沿線私立大学図書館コンソーシアムも加盟) ・ 埼玉大学 ・ 埼玉県大学・短期大学図書館協議会加盟校(新座キャンパスのみ) ・ 東京12大学広報連絡協議会 ・ 大学情報サミット ・ 2005年に発足させた情報機関協定。他の加盟校は、五十音順に慶應義塾大学、中央大学、法政大学、明治大学、早稲田大学。 ・ 全国私立大学FD連携フォーラム ・ 2008年に発足させたFDに関する日本で初の私立大学連携協定。発足当初からの連携校は関西大学、関西学院大学、慶應義塾大学・中央大学・同志社大学、法政大学、明治大学、立命館大学、早稲田大学。 ・ 日本聖公会関係学校協議会 ・ 世界聖公会大学連合 (Colleges & Universities of the Anglican Communion) |
系列、姉妹校 |
■ 系列校 学校法人立教学院では、設置している教育機関を全て同格に扱っており、大学を頂点とする附属学校は設置していない。そのため、本節にてまとめている。 ・ 立教小学校 ・ 立教池袋中学校・高等学校 ・ 立教新座中学校・高等学校 ■ 姉妹校 学校法人立教女学院とは、創立者が同じであることから基本的な信条を同じにしている。 ・ 立教女学院小学校 ・ 立教女学院中学校・高等学校 - 立教女学院高等学校からは、毎年6割近くの生徒が推薦入学で立教大学へ進学している。 ・ 香蘭女学校中等科・高等科 - 立教大学へ97名(学年の半数以上)の推薦入学枠がある。現在は聖公会系の学校法人香蘭女学校が運営するが、立教大学と同じ経営母体が運営していた時期がある。 ・ 立教英国学院 - 立教大学へ25名(学年の半数以上)の推薦入学枠がある。 |
関係校 |
立教大学はキリスト教の一派である日本聖公会に所属している。
・ 聖路加国際大学 ・ 平安女学院中学校・高等学校 ・ 平安女学院大学 ・ 桃山学院中学校・高等学校 ・ 桃山学院大学 ・ 桃山学院教育大学 ・ プール学院中学校・高等学校 ・ 神戸国際大学附属高等学校 ・ 神戸国際大学 ・ 松蔭中学校・高等学校 ・ 神戸松蔭女子学院大学 ・ 名古屋柳城女子大学 ・ 名古屋柳城短期大学 ・ 聖十字看護専門学校 ・ 聖ステパノ学園小学校・中学校 |
社会との関わり |
■ 立教と映画 ・ 立教大学は、多数の映画人を輩出してきた。1970年代から1980年代にかけて、大学の一般教養科目に「映画表現論」の講義があり、映画好きの学生たちは、講師をしていた蓮實重彦(のちの東大総長)に影響を受け、一定の思想性、党派性を持った活動を行った。サークル活動としては、映画制作サークルである立教SPP(セント・ポールズ・プロダクション)やSPPから独立した自主映画制作サークル「パロディアス・ユニティ」などがあった。 一連の映画活動は、立教ヌーヴェルヴァーグともいわれ、日本映画に記憶を残す作品を発表する監督たちが多数卒業生の中から生まれている。当時の立教大学には映画関係の学部や学科がなかったにも関わらず、多くの映画人を輩出してきたのは蓮實重彦の影響力の大きさに加え、蓮實に呼応した学生たちの自主的な活動が生み出したものといえる。 2006年には、新座キャンパスに現代心理学部・映像身体学科が設置され、映画・映像制作が学べる環境が整っており、気鋭の若手映画監督も生まれている。 ■ 立教と避暑地リゾート ・ 日本の避暑地リゾートを開拓した立教大学ゆかりの人物 :日光を生涯にわたって愛したジェームズ・ガーディナー(立教学校初代校長)をはじめ、聖公会神学院の前身の一つである聖教社神学校を設立したアレクサンダー・クロフト・ショーは、軽井沢に教会(軽井沢ショー記念礼拝堂)を設立し、地域を有名にしたことから「軽井沢の父」と呼ばれ親しまれている。また、立教大学教授を務めたポール・ラッシュは、清里を開拓し、キープ協会を創設した。彼ら、立教大学ゆかりの人物たちによって、日本の避暑地リゾートが開拓されている。 :軽井沢ショー記念礼拝堂は現存し、日光にはガーディナーが設計した日光真光教会礼拝堂やエマーソン邸(上赤門)が現存する。清里にはキープ協会により運営されている宿泊研修施設「清泉寮」とラッシュを中心に設立された清里聖アンデレ教会がある。 ・ 日本アルプスの父 :英国聖公会の宣教師ウォルター・ウェストンは、日本の山々や上高地を世界中に紹介した登山家でもあり、「日本アルプスの父」、「日本近代登山の父」と称されている。ウェストンは、まだ登山という概念がなかった明治時代に日本人に先駆けて各地の山に登り、その体験を1896年(明治29年)に「日本アルプスの登山と探検」という本にまとめ、ロンドンで刊行し世界に紹介した。ウェストンは、英国の歴史あるパブリックスクールの名門ダービー校の卒業生で、スポーツを通じた人間教育を受けており、スポーツとしての登山の醍醐味を日本人に教えた。また、日本山岳会の設立を提唱し、ロック・クライミングを日本で初めて行った人物でもある。上高地にある彼のレリーフの前で毎年「ウェストン祭」が開かれている。 ■ 立教とクラシックホテル 現存する日本最古のリゾートホテルである日光金谷ホテルや箱根のランドマークでもある富士屋ホテルを始め、以下のとおり、日本を代表するクラシックホテルの多くで立教大学の卒業生が経営に携わり、歴史を創ってきた。2017年には、これらのホテルを含む日本のホテル黎明期に創業し、戦前・戦後を通して西洋のホテルのライフスタイルを具現化してきた9つのホテルで「日本クラシックホテルの会」が設立された。人材交流や訪日外国人へ向けた共同PRなどの連携を通じて、先人たちから創り上げてきたホテル文化を次世代へと繋ぐ取り組みを進めている。 ・日光金谷ホテル - 金谷眞一(元社長) ・富士屋ホテル - 山口正造(元社長)、勝俣伸(会長) ・万平ホテル - 佐藤泰春(元会長) ・東京ステーションホテル - 藤崎斉(総支配人) ・ホテルニューグランド - 青木宏一郎(総支配人) ・蒲郡クラシックホテル - 山下智司(社長) ■ ポーター賞受賞企業 一橋大学大学院経営管理研究科が運営するイノベーションによって独自性ある戦略を実行し、高い収益性を達成している企業を表彰する「ポーター賞」を立教大学の卒業生が経営する企業が受賞している。ポーター賞は、ハーバード大学教授のマイケル・ポーターの名前に由来し、2001年7月に創設された。 2016年度受賞 ピジョン株式会社 山下茂 1981年卒 2018年度受賞 株式会社MonotaRO 鈴木雅哉 1998年卒 |
関連文献 |
・ 立教学院百年史編纂委員会『立教学院百年史』学校法人立教学院、1974年
・ 立教学院百二十五年史編纂委員会 『立教学院百二十五年史 図録:Bricks and Ivy』学校法人立教学院、2000年 |
「立教大学」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/)。2022年7月1日1時(日本時間)現在での最新版を取得。